2015年3月7日、本部での帯昇格会にて、早川先生より黒帯を授与されました。
柔術を初めて11年。トライフォース柔術アカデミーに入門して9年半。長いようで、あっという間でした。
皆さんの支えがあっての事だと、心より実感しております。
今回の昇帯に際し、私は早川柔術の偉大な黒帯諸先輩方に比べ、残念ながら競技会で大した実績を残してきた訳ではありません。
私がした事、それはただ辞めずに柔術を続けていただけです。
何だそれだけ?かと思われるかもしれませんが、社会人になってから10年以上、仕事以外にある事を続けるということは、想像以上に難しいことです。
何の格闘技経験もない普通のサラリーマンが、25歳より1から始めた柔術。
大怪我で何ヶ月も練習できない時期も度々ありました。
仕事との両立が厳しく、過労で倒れそうな事は、何度も何度もありました。
インストラクターになってから、仕事の残業と、指導の時間を足して、時間外労働が100時間を超えた月もありました。
(一般的には過労死のラインは月の時間外労働が80時間以上と言われています…)
30歳を超えて膝が悪くなり、35歳の今では1スパーリングにつき、1回程度は膝がロッキングしてしまいます。
結婚し、家庭を持ち、更には住宅ローンもあります。(笑)
過去、この様な事を理由に、道場を去っていった方達はたくさんいました。
当然、皆さんそれぞれの人生において、優先順位や価値観、事情があるので、辞めたからダメだなどと言うつもりは一切ありません。
ただ私はそのような状況になった場合でも、柔術を辞めるという選択肢を選ぶ事をしませんでした。
柔術の黒帯とは柔術を辞めなかった白帯であるとよく言われる事があります。
忙しく普通にサラリーマンをしていても、頑張って練習を続けてさえいれば、いつかは黒帯になれるという事が、証明されたのではないでしょうか。
今回の授与で、たくさんいらっしゃるサラリーマン柔術家の皆さんにとって、いい道筋を示すことが出来たのであれば、私も幸いです。
そして、そんな何の実績もない私を以前よりインストラクターに抜擢していただいている早川先生には、頭が上がりません。
また家庭を顧みず、平日はほぼ終電近くで帰る事が多くても、いつも変わらず笑顔で支えてくれる妻に、いつも感謝しています。